食中毒予防のために、HACCPの考え方に基づいた「衛生管理」
1.食中毒発生状況
厚生労働省 平成30年 医療・生活衛生局食品監視安全課「食中毒統計」
病因物質 |
事件数 |
患者数 |
死者数 |
総数 |
1,330 |
17,282 |
3 |
原因物質が判明したもの |
1,306 |
16,665 |
3 |
細菌 |
467 |
6,633 |
|
サルモネラ属菌 |
18 |
640 |
|
ブドウ球菌 |
26 |
405 |
|
ボツリヌス菌 |
ー |
ー |
|
腸炎ビブリオ |
22 |
222 |
|
腸管出血性大腸菌 |
32 |
456 |
|
その他の病原大腸菌 |
8 |
404 |
|
ウェルシュ菌 |
32 |
2,319 |
|
セレウス菌 |
8 |
86 |
|
エルシニア・エンテロコレチカ |
1 |
7 |
|
カンピロバクタ・ジェジュニ/コリ |
319 |
1,995 |
|
赤痢菌 |
1 |
99 |
|
ウイルス |
265 |
8,876 |
|
ノロウイルス |
256 |
8,475 |
|
その他のウイルス |
9 |
401 |
|
寄生虫 |
487 |
647 |
|
クドア |
14 |
155 |
|
サルコシステス |
1 |
8 |
|
アニサキス |
468 |
478 |
|
その他の寄生虫 |
4 |
6 |
|
化学物質 |
23 |
361 |
|
自然毒 |
61 |
133 |
3 |
植物性自然毒 |
36 |
99 |
3 |
動物性自然毒 |
25 |
34 |
|
その他 |
3 |
15 |
|
原因物質不明 |
24 |
617 |
2.食中毒発生場所
食中毒は、約60%が飲食店で発生しています。
3.食中毒予防のポイント
食中毒予防の3原則は食中毒菌(ノロウイルス、ロタウイルス、O157等)を「つけない」「増やさない」「やっつける」です。
4.飲食店における衛生管理の徹底
基本事項 |
各自治体の飲食店営業許可申請時に求められる事項(管理運営基準等) |
原料の受け入れ |
原材料の納入に際し、外観、におい、包装の状態、表示(期限、保存方法)を確保 |
冷蔵/冷蔵庫 |
冷蔵庫、冷凍庫の温度を確認 |
器具等の管理 |
シンク、器具の洗浄、消毒の確認 |
従業員の健康管理 |
調理従事者の健康チェック |
トイレの清掃 |
トイレの清掃の確認 |
手洗い |
調理前、トイレの後の手洗い |
①衛生管理計画+➁実施+③記録・確認⇨見える化
関連法律の重要な改正;「食品衛生法等の一部を改正する法律」
(平成30年法律第46号)
POINT;
・HACCP(Hazard Analysis Critical Control Point)に沿った衛生管理が制度化された。
・HACCPは、国連の国際食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)の合同機関である食品規格(コーデックス)委員会から発表され、各国に採用を推奨している国際的に認められた衛生管理手法です。
5.衛生管理の「最適化」「見える化」
①PLAN;衛生計画の最適化
➁DO;実施
③CHECK;記録・確認
④食中毒発生の主な原因⇨人が関与することが多い
⑤衛生管理計画が守られない⇨「見える化」⇨「見せる」、「隠せる化」、「騙せる化」
⑥消毒に対する従業員の知識不足、経験不足、倫理観の欠如等が原因
6.食中毒発生時の影響
①食中毒の原因調査と保健所への報告
➁営業停止処分
③被害者への謝罪と賠償
④メディアを通じての謝罪
⇨非常に大きな損失が発生する。
7.環境ゾーンディフェンスの提案
HACCPの考え方に基づく「衛生管理」は、【個々の事業者が、使用する原材料、製造・調理の工程に応じた衛生管理計画を策定し、実施状況を記録保存することで「最適化」「見える化」する】ことが基本です。
しかし、ヒューマンエラーまでは想定していません。
従業員の知識、経験不足、モラルの欠如等により「人間はミスをする」という考えに立ち、ミスをカバーできる仕組み、システムを構築することで、「完全な衛生管理」実現を提案します。
ジアグリーンシステムは、ジアグリーンタブレットで生成された微酸性次亜塩素酸水溶液を専用噴霧器により、微細ミストとして空間拡散することで、空間内の各種物品を除菌し、ウイルスを抑制します。
これを「環境ゾーンディフェンス」と称しています。