1. HOME
  2. Evidence
  3. 空間除菌効果の試験結果

EVIDENCE

調査・研究

空間除菌効果の試験結果

<試験報告書(北里環境科学センター)>

<試験チャンバー(W3.3m×D3.5m×H2.2m)>

<試験条件>

項目
条件
次亜塩素酸濃度
113mL/L(113ppm)
噴霧量
60mL/h
チャンバー容積
25㎥(約7畳)
供試ウィルス
ネコカリシウィルス(ノロウィルス近縁種)
感染価測定用細胞
ネコ腎臓由来細胞(CRFK)
ウィルス感染価測定法
TCID50法

<試験結果>

試験条件
ウィルス感染価(TCID50/mL)
実験開始時
6時間後
自然減衰
6.3×10^4
6.3×10^4
ジアグリーン
6.3×10^1

<ウィルス感染価の対数値>

試験条件
ウィルス感染価の常用対数
実験開始時
6時間後
自然減衰
4.79
4.79
ジグリーン
1.79

対数減衰値=4.79-1.79=3

減衰率(%)=(1-(1/10^3))×100=99.9%

従って、99.9%のウィルスが抑制できた。

有効性確認の測定方法としては、ウィルス感染価(力価)測定方法がある、北里環境科学センターでは、TCID50法を採用している。

有効性の判断基準として、対数減衰値=3を採用している。

つまり、ウィルス感染価が1000分の1になった時としている。

<TCID50法によるウィルス感染価(力価)の測定方法>

ウィルスは、単独では増殖することができず、必ず宿主細胞が必要となり、もぐりこんだ細胞の酵素を利用して増殖します。

このような特殊な増殖方法ですので、1つのウィルスが感染することのできる宿主細胞は限定されます。

例えば、インフルエンザウィルスでは、人、鳥、豚等であり、ノロウィルスでは人の腸管細胞にのみ感染します。

そのため、ウィルス毎に、異なる相性の良い細胞を培養し、希釈したウィルス液を接種して、感染による細胞変性が培養細胞の半数に達した希釈率(濃度)をTCID50と呼びます。

TCID50;Median Tissue Culture Infectious Dose (半数組織培養感染量)

また、ウィルス1個だけで細胞変性を起こすとは限らないので、ウィルス個数ではなく、ウィルス感染価と言います。

接種したウィルス液が0.1mLの場合、上図では、100倍希釈であるから、TCID50/mLは、

100/0.1mL=10^3/mL となる。